祖母『知り合いの着物を縫って欲しい』母「わかりました」→知り合い『すみませんねぇ、あんなにお安く着物を縫って頂いて』母「えっ?(一円も貰ってないけど…)」→結果・・・

 

781: おさかなくわえた名無しさん 2007/01/08(月) 00:32:48
母はまず押入れにしまいこんでいた朱ざやの槍を持ち出すと、
二、三度つよく扱き、最後に感触を確かめるようにゆっくりと先からシリまで扱いた。

「娘よ。母は今より一介の鬼となります。今生の別れになりますが強く生きることを望みます」
と言って、大きく床を踏み跳躍。ひと跳びで玄関まで行き、さっと靴を履くと
フン!と気合を入れてドアを吹き飛ばした。

 

782: おさかなくわえた名無しさん 2007/01/08(月) 00:35:43
トメって姑の事かな??

 

790: 774 2007/01/08(月) 00:43:08
さすがに母は,一つ屋根の下の事だからできれば穏便に済ませたい,と考えていたようなのだけど、
最初はトメに「縫い賃を頂いたそうですが・・・」と尋ねてみたところ、途端にトメは、
「私が頼まれてあげてるからアンタが楽しめるんだろ!」と逆ギレ。

そこで母は週二回、車で15分ぐらいのところにある和裁教室に通うようになった。
プロの手ほどきを受けて腕を磨き始めた。
しばらく通ってから、母の幼馴染みの経営している呉服屋に頼んで、縫い子の仕事をまわしてもらえるようにしてもらった。
母は農業をやっているので、その呉服屋さんも母の負担にならない程度に仕事を依頼してくれたそうだ。

 

 

その間も、トメ経由で着物を頼まれる事が時々あったのだが、その度に直接依頼主に
「今回はお引き受けしますけど、今は仕事でやっておりますので・・・」という内容の事を平身低頭で詫びていた。
それを聞いたトメは「私に恥をかかせて!」と大ギレしたのだが、さすがに見かねた父に止められて、しぶしぶ黙り込んでしまった。

 

私の成人式の時には、その呉服屋さんが格安で反物を譲ってくれて,母がそれを振袖に仕立ててくれた。
振袖姿の私の前で「あの時は大変だったんよ〜〜」と苦笑いする母。
成人式のニュースを見るたびに思い出す。

 

ママンありがとう。

 

791: おさかなくわえた名無しさん 2007/01/08(月) 00:44:47
「母上!親不孝つかまつりまする!」

初太刀は母の背に毛ほどの傷をつけたに過ぎなかったが、それは織り込み済みである。
四の太刀まである型は、三の太刀までで9割を、四の太刀までで10割を仕留める完全剣である。

その太刀が、既に6回振られている。
母は、鬼である。

 

792: おさかなくわえた名無しさん 2007/01/08(月) 00:45:02
>>774
続きwktk
着物ってクリーニングに1万円かかる代物なのに
そのトメクソだな

793: おさかなくわえた名無しさん 2007/01/08(月) 00:45:47

     完

 

画像出典:photo AC

出典:MOJOLICA MOJORCA